日本の気候は、夏は高温多湿,冬は寒く乾燥しており、決して健康に良いという環境ではありません。今年の夏は特に暑いだけでなく冷房で冷やされたり暖められたりで、体に変調をきたしやすくなっています。また、冷たいものを飲みすぎて全身がだるく、食欲がなくなり,下痢を引き起こし,体力が低下している人も多いのでは?

汗がでるからと,冷たいものばかりを飲んでいると胃に水がたまって働きが弱まり、消化力が低下します。そんなときは、出た汗の塩分補給に塩番茶(0.5%ほどの食塩を加えたお茶)を温かくして飲むといいでしょう。汗がひどいときは、熱い蒸しタオルでふいて゛汗しらず“(天花粉に竜王を加え,袋に入れたもの)でたたいておきます。

漢方では夏バテのことを“注夏病”といいます。全身がだるく食欲がないという一般的な夏バテには、清暑益気湯や補中益気湯などが効果的です。冷たいものを飲んだり食べたりして吐瀉(しゃ)を起こした場合には人参湯が用いられます。のどが乾き下痢が続くような人には五苓散を。冷房で体が冷え、手足の関節が痛む場合は、真武湯や四逆加人参湯が良いようです。

夏バテには日常の食事管理も必要です。消化しやすく栄養のあるものをとりましょう。『夏やせに良しというものぞ鰻漁り食せ(うなぎとりめせ)』(大友家持)のように、ウナギは夏バテに良い一番の食べ物といわれます。ほかにコイなど魚肉のあらいも良いとされています。

それから酢も忘れないよう。漢方では酢を苦酒といい、肝を養うとして用います。疲労回復とのどの乾きをいやす働きがあり、食べ物の腐敗も防ぎます。
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